株式会社コミュニケーションビジネスアヴェニュー

IP PBX trixboxPro の活用事例

パタゴニア日本支社様
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CTIシステムの基盤として『trixboxPro』を選んでくださった理由と今後の展望について、パタゴニア日本支社 eCommerce 星野大様にお話を伺いました。

導入前の課題

導入後の効果

増席時は数か月前からベンダーへ工事を依頼する必要があり、設定変更も急な対応が困難で、時間も手間もかかっていた。 増席や設定変更は自分達でも簡単に行え、現場ニーズへの急な対応も可能になった。
緊急の設定変更時でもオンサイトで対応するしかなかった。 ブラウザからリモートで設定変更が出来るので、緊急事態でもシステムの設定変更が迅速に可能。
お客様との対話内容を確認するために通話録音を聴く機会が多いが、特定のSV(スーパーバイザー)の席でしか聴けず不便だった。また通話が録音されていない事も度々発生していた。 オペレータが、自席のPCブラウザから全ての通話録音履歴を聴けるようになった。通話は全て録音されるようになった。
放棄呼率などのレポートは、その都度自分達で集計しなければならなかった。 リアルタイムに、集計済みの「欲しい」情報が1 画面で表示されるようになった。

課題が生じてきた背景

これまで使っていたシステムは、増席や設定変更の際は都度ベンダーへ工事を依頼しなければならず、営業時間スケジュールやガイダンスの変更などもオンサイトで行う必要があり、緊急時対応など使い勝手の面では課題が多くありました。またシステム環境がPCのOSバージョンに依存し、ベンダーからの製品保守サポートも2014年3月末で終了に伴い、PBXシステムのリプレイスが必要になりました。

コールセンターを有するカスタマーサービス部門では、お客様からの電話での問い合わせも多く、購入を検討しておられる方のみならず、過去にご購入頂いた商品について製品保証や修理に関するお問い合わせの電話などもあります。お客様とどんな会話をしたのか?通話履歴を参照する機会が多いのですが、限られた席でしか内容を聴けず、またサーバーから退避させた過去の通話ログはシステムから切り離されて検索再生が出来ないなど、不便な点がありました。

コールセンターの稼働品質維持については、3コール以内に応答が出来る様に、「待ち呼」や「放棄呼」の発生を随時チェックしていますが、集計レポートを一旦出力してから確認する必要があり、急なコール数の増加など人員調整作業は課題の1つでした。

お客様サポート業務の品質維持とコールセンターの今後の拡張も視野に入れ、使い勝手の良い、柔軟な対応が可能な次世代IP-PBXシステムが必要になりました。

trixboxProを選んだポイント

一つには、増席作業やIVRなどの着信処理設定が、自分達でも簡単に行うことが出来るので、コールセンターで急を要する設定変更が必要になった際にも柔軟に対応が可能です。

trixboxProは、独自の『ハイブリッドホスト』アーキテクチャにより、Webブラウザから簡単に設定を変更する事が出来る点があります。現在コールセンターがある鎌倉は、立地上自然の影響―たとえば夏場の台風―を受けて、交通機関に乱れが生じスタッフが出勤出来ず、コールセンターが通常稼働出来なくなる恐れもあります。緊急時には、電話をかけてくださったお客様に流すガイダンス案内を変更しないとなりませんが、trixboxProなら、自宅からでもリモート経由で簡単に設定を変えることができます。またBCP対策の観点からも、trixboxProのサーバーはFonality社側の管理サーバーと常時VPN接続で繋がっており、設定内容が自動でバックアップされているので、万一の際には設定情報をダウンロードすれば短時間で復旧が可能です。

フリーシートに対応していることもポイントでした。オペレータはその日の業務内容に応じて席が変わりますが、オペレータ各自にはコンパクトなコールセンター用IP電話機とヘッドセットを支給し、席が変わっても電話機にLANケーブルを挿せば「マイ電話」としてすぐに使えます。

標準で付属のHUD(HeadUpDisplayヘッドアップディスプレイ)は、新人オペレータでも直観的にPC画面上からGUI操作で簡単に発信や通話転送の操作が出来ます。また通話中のオペレータの電話をHUDから瞬時にモニタリングし確認する事も可能ですので、研修時にも活用しています。さらに各オペレータの在籍業務状態が一目で判りますので、将来的に離れたフロア間にコールセンターを拡張することも検討していますが、カスタマーサービスの品質は維持したまま、お客様対応が出来ると期待しています。

 

コールセンターの様子です。
ペレータ各自が自分用のコンパクトな電話機を持っており、その日の業務に応じて席を移動します。

 

席を移動してもHUDにより、オペレータの業務状態を確認できます。

 

VoIPTreck(ヴォイプ・トレック)を選んだポイントは?

ボイスログは、SVだけでなく担当オペレータが過去のお客様との通話内容を自分で確認するために聴く機会がとても多いです。また、新人オペレータの研修や教育目的でも活用しています。以前のシステムではクライアントPC側の状況により通話が録音されていない事も度々発生していたのですが、パケットキャプチャ方式のVoIPTrekはすべての通話が自動的に保存されます。特定の席やPCでないと聞けないというような制限もなく、オペレータが自分の席で検索・視聴が出来るのでとても便利になったと感じています。またサーバーから退避させた通話ログもシステムと連動し再生出来る為、将来的にデータ量が増えた際にも安心出来ます。

 

QueuesReporter(キューズ・レポーター)を選んだポイントは?

旧システムでも着信件数や放棄率の集計レポート出力は可能でしたが、自分達で集計期間を設定し一旦ファイルでレポート出力を行う必要がありました。QueuesReporterはブラウザ1画面に必要な情報がほぼリアルタイムに自動で表示更新されるので、状況判断が一目で可能となり、人員の微調整がタイムリーに出来る様になりました。また導入に際し、コールセンターで必要だった独自のKPI値の集計も、カスタイズで可能だったこともポイントでした。

今後の展望

ご注文以外の電話での問い合わせも含めて、通話履歴をお客様とのタッチポイント履歴データとして活用していきたいと考えています。HUDとCRMシステムとの連動や、VoIPTrekのタグ機能の利用、さらに統合データベースへ連携させるなどして、カスタマー・エクスペリエンスの向上やマーケティングにも活用していきたいと思っています。また電話による問い合わせの内容を分析・集計して、オペレータ教育にも役立てたいと思っています。ウェブサイトから注文頂いたお客様からも電話での問い合わせは多く、また様々な問い合わせ内容の電話も増えています。今後はデータを活用してどんな問い合わせが多いのかを把握し、オペレータの対応力向上にも役立てていければと考えています。

 

※お話はパタゴニア日本支社eCommerce星野大様に伺いました。

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